派遣に志望動機は必要?顔合わせで使える例文を紹介

一般に、正社員やアルバイトの採用面接を受ける際に必ず聞かれるのが志望動機です。

そのため、「派遣社員で応募する際も志望動機が必要なのでは!?」と思われる方もいますが、派遣の場合は、志望動機は基本的には不要とされています。

しかし、志望動機を聞くことが禁止されているわけでもないため、油断していると「派遣先企業との顔合わせ面接時に、突然志望動機を聞かれて何も答えられなかった」という事態に陥りかねません。

そこでこの記事では、「どうして志望動機を用意しなくても良いのか?」「もしも聞かれた時にはどう答えたら良いのか?」といった内容について、例文も交えながら紹介していきます。

派遣に志望動機は基本的には要らない

派遣に志望動機は不要

✕不要です→派遣登録の際に志望動機を伝える

✕不要です→履歴書持参と言われたから志望動機も丁寧に書いてきた

派遣で志望動機が不要な理由は、正社員やアルバイトのように、働く企業から直接雇用されるわけではないからです。

派遣社員は、派遣会社という橋渡し役を通して仕事を紹介してもらい、派遣先企業で就業するので、基本的には志望動機は不要とされています。

また、派遣の場合は事前面接により派遣社員を特定して採用することが禁止されているため、派遣先との顔合わせで志望動機を伝えることは基本的にはありません。

派遣会社が重要視するのは経験・スキルと人柄

派遣会社が志望動機よりも重視しているのが、その人物の職務経験・スキル・人柄です。

志望動機という根底にある部分も大切ですが、派遣元としては、まずは「派遣スタッフの希望と、派遣先企業が求める人材にマッチする人材を派遣する」というのが非常に大切です。

例えば、派遣先企業が「Excel・wordができて、過去に経理や事務経験がある方(実務経験1年以上)」と募集している案件に、事務未経験の派遣スタッフを紹介することはできません。

つまり、派遣スタッフ・派遣先企業の双方にミスマッチが無いように、登録スタッフの「経験・経験の有無や持っている資格・業務上必要なスキルの習得状況」などについてしっかり把握しておく必要があるのです。

また、実務的な話だけでなく、その人物の人柄(本当にこの人を紹介してもいいのか?長く働いてくれる人か?)も見られています。

とくに未経験OKの求人に関しては「人柄・やる気」が重視されており、派遣で働くにあたっては、「どんな志望動機か」よりも、「やる気や、どれだけ働いてくれるのか」という、より現実的な部分を見られるということを知っておきましょう。

派遣先企業が派遣スタッフの履歴書の提出を求めることはできない

なお、派遣先の企業が派遣社員に対し、履歴書の提出を求めることはできません。

「これまでの職歴・学歴や個人情報について確認させてほしい」などという理由から、履歴書の提出を要請してきたとしても、派遣社員には提出の義務はありません。

直接雇用を前提とした紹介予定派遣の場合は例外となります)

労働者派遣(紹介予定派遣を除く。)の役務の提供を受けようとする者は、労働者派遣契約の締結に際し、当該労働者派遣契約に基づく労働者派遣に係る派遣労働者を特定することを目的とする行為をしないように努めなければならない。

引用外部リンク労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律

また、履歴書の提出に限らず、派遣先の企業が個人を特定しようとする行為は原則として禁止されています。

例えば、派遣社員として働く前に、「派遣スタッフ・派遣会社の営業・派遣先企業の担当者」が同席して行われる事前の事業所訪問(=顔合わせ)についても、以下のような注意事項があります。

□派遣先による質問は、事業所訪問の趣旨にかんがみ、必要な業務能力を明確にご説明いただいた上で、それに該当するか否かを確認する目的の範囲内の以下のような事項に限られ、それ以外についてはお控え下さい。

例)派遣業務に関わる派遣労働者の業務経験、知識、技術等

(なお、その質問に答えるか否かは派遣労働者等の判断に委ねられており、回答を強要することは出来ません。)

以下のようなプライバシーに関わる事項など、個人情報に関わる事項については、質問はできません。

例)住所、氏名、年齢、家族構成、家族の職業、学歴に関する学校名、前職の社名、

退職理由、未婚・既婚、出産予定、出身地等

引用外部リンク紹介予定派遣を除きいわゆる事前面接等(派遣労働者を特定することを目的とする行為) は禁止されております(日本人材派遣協会)

派遣先との顔合わせで志望理由を稀に聞かれることも

派遣先との顔合わせにおいては様々なNG事項がある一方で、稀に企業側の担当者から志望動機を聞かれてしまう場合があります。

通常、派遣雇用を希望するスタッフが派遣先の企業の名前や情報を知らされるのは、基本的に顔合わせの当日や直近になってからです。

そのため、派遣先企業への志望動機を準備することは極めて難しいのですが、派遣社員を雇用した経験が少なかったり、初めてだったりする企業の場合、そういった事情を知らず、通常の採用面接のように志望動機を聞いてくる可能性もあります。

志望動機を答えられなかったからと言って派遣雇用を断られることはまずありませんが、何も言わないわけにもいきません。

万が一理由を聞かれてしまった場合、どのように答えたら良いのでしょうか。

志望動機・志望理由の答え方※例文あり

顔合わせで志望動機を聞かれた場合は、大前提として「何故この会社を選んだか」ではなく「何故この職種を選んだか?」について答えるようにしましょう。

先程も述べた通り、企業の情報を知ることができるのは顔合わせの直前になってからです。

そのため、会社のことを知らないのが当然なのです。

嘘をついたり、中途半端に知っている情報だけで取り繕った志望動機を述べても、企業側に良い印象を与えることはありません。

通常の採用面接のように会社を選んだ理由を答えるのではなく、「どうしてこの職種を選んだか」を答えるようにしましょう。

ここからは、「派遣事務志望」「エンジニア志望」「職種未経験者」「条件がマッチした」の4つのパターンで使える志望動機・理由の例文を紹介していきます。

事務志望①の例文

前職では営業事務として働いていました。

その際にも営業部の方と密な連絡を行いながら、営業の方が業務に集中できるように気を配ることを必要とされました。

その経験を活かして働きたいと思い、この度ご応募させていただきました

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志望する職種での就業経験がある場合は、その経験を踏まえた動機を話しましょう。

また、前職での経験や学んだことを前向きにアピールすると、より良い印象を持ってもらえます。


事務志望②の例文

事務は未経験ですが、特技のパソコンスキルを活かせると思い、応募いたしました。

学生時代にパソコンを使ってレポートを作成したり、パソコンスキルを学ぶ講座を受講していたため、書類作成等の業務にも対応できると思います

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志望する職種での経験がない場合でも、もし関連するスキルを持っていたり、学んだりした経験があれば積極的に話しましょう。

内容が具体的であったり、持っている資格を提示すると、動機やに説得力が増します。


エンジニア向けの例文

システムエンジニアとしてコンピュータの開発に携わりたいと思い志望しました。

私はこれまでIT関係の仕事や学問の経験はありませんが、

現在は××の学習を毎日3時間行っています。

これから毎日学習を続け、就業までに更に知識を身につけていきたいと考えています

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エンジニアなどの専門知識が求められる職業の場合は、未経験者であれば「自分が今現在努力して学んでいること」、経験者の場合は「努力して生まれた(具体的な)結果」をアピールしましょう。

また、「経験がないけど就業が決まったら勉強する」といった受け身・消極的な姿勢は良い印象を与えないため、絶対に見せないようにしましょう。


未経験者向けの例文

私はこれまで、営業事務として営業部の方のサポート業務を中心に行っていました。

しかし、よりお客様の顔を見ながら仕事をしたいと思ったため、今回の仕事にご応募させていただきました。

前職で培ったコミュニケーション能力を活かし、お客様に商品をご提案していきたいと考えています

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全く未経験の職種に挑戦する場合は、『何故違う職種で働きたいと思ったのか』をアピールしましょう。

前職で身につけた技術や資格が派遣先企業と関係ない場合でも、それを身につける段階で得た「忍耐力」「コミュニケーション能力」などと絡め、前職での就業・経験を前向きに説明しましょう。


条件がマッチした際の例文

今回の案件の業務内容を見て、自分に向いていると感じたからです。

私はコツコツとした作業を行うことが得意なので、この度の業務であれば自分の力を活かすことができると考えています。

また、勤務時間が短いため、決まった時間で効率よく働けることも魅力的だと考えたために応募させていただきました

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このパターンは、あくまで最終手段のような例文です。

志望動機を聞かれたけどとっさに理由が思い浮かばなかったり、実は単に「時給が良いから」「勤務時間が短いから」志望した、といった場合には、自分の希望条件と求人の要項が合っていたことを伝えましょう。

ただし、素直に「時給が良いから」「勤務時間が短いから」と伝えても企業に良い印象は与えないため、できるだけポジティブに言い換えて動機を伝えるようにしましょう。

志望動機は簡潔で前向きに。焦る必要はなし

基本的に、派遣社員として働き始めるまでの過程で、志望動機を聞かれることはほとんどありませんが、顔合わせの際に動機を聞かれる可能性もゼロだとは言えません。

しかし、派遣の顔合わせでの質問は、採用面接のように合否がかかった重要なものではありません。

また、何よりも顔合わせには派遣会社のスタッフが同行しているので、万が一、志望動機を聞かれた場合でも焦る必要はありません。

落ち着いて、前向きなアピールを心がけながら動機を伝えるようにしましょう。