【派遣の社内選考の実態】あなたが落とされる原因と対策について考える
「あぁ、またダメだったか…」
「また不採用の連絡…なんで落とされるの?」
派遣会社に登録して求人にエントリーしたけど、『何に応募しても落ちてしまう』こんな風に思い悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
「派遣会社に登録すればすぐに仕事は見つかる」
「パートの仕事探すよりも簡単」
と思っていた人程、ショックは大きいですよね。
人材派遣会社では求人にエントリーがあったときに『社内選考(書類選考)』を行い、その人材がその仕事に適正かどうかを見極めています。
ここでは、なかなか表に出にくい派遣会社の社内選考の基準や、なかなか通過できない原因や対策をご紹介しているので、ぜひ就職活動の参考にして下さい。
目次
派遣会社の社内選考は実は明確な基準があるわけではない
派遣会社の社内選考に何度も落ちると、「どんな基準で選考しているの?」と疑問を抱く人も多いと思います。
ですが、実は派遣会社の社内選考に明確な基準はありません。
派遣会社は、派遣先企業からの欲しい人材の要望に応えるべく、登録スタッフを選考します。
例えば、「営業事務の派遣社員を一人新たに採用したい」という場合
- 30代までの女性
- 事務経験のある人
- パソコン操作がスムーズに出来る人
「年齢に制限をつけるのは違法なのでは?」と思う人もいるかと思いますが、実際の求人に書かれている訳ではないので、こういった事は実際には頻繁に行われています。
派遣会社も、多くの求人案件を抱えていますし、登録スタッフも沢山いるので、一人ひとりの経験や人柄をじっくり検討するというよりは、流れ作業の様な感じで『条件に合致する人』を残していきます。
なので、応募して書類審査で落ちても、決して人格否定をされたと思う必要はありません「たまたま派遣先企業が提示した条件に合わなかった」と切り替える事が大切です。
採用の合否は応募からどのくらいの期間で分かる?
社内選考の合否の通知は、派遣会社や担当者、求人の内容によって異なるので、一概に期間をお伝えすることはできませんが、例えば「急募」の求人で、即勤務の求人は、早いとその日のうちに返事が来る事もあります。
ただ通常は、応募してから2日前後で返事が来る事も多い様です。
勤務開始日が先の求人で、「10月1日勤務開始」というようになっている求人は、合否の結果通知まで「1週間から2週間前後」の時間がかかる事もあります。
採用の可否は短ければ即日から3日以内程度で分かることもありますが、長いと1週間、2週間かかってしまいます。
つまり、すぐに仕事に就きたい人は、何もせずに「待つ」のはNG。
選考結果を待っている期間も、新たに求人を探したり、別の求人にエントリーをしておきましょう。
不採用でもちゃんと連絡はくるの?
社内選考(書類選考)は、採用する方のみにお知らせが行く、という派遣会社も多いです。
求人に応募した時に、「お仕事をご紹介させて頂く場合は、3営業日以内にご連絡させて頂きます」という表現をされる事がありますが、この場合も、3営業日まって連絡がなければ、通過できなかったという事になります。
しかし、待ってばかりいるのも辛い時がありますよね。
そんな時は、派遣会社に電話で問い合わせをしてもOKです。
電話の最後にきちんとお礼を伝える事と、「似たような条件の求人があれば、またぜひ応募したいので教えて下さい」と付け加えましょう。
営業担当者にも「この人は、こんな感じの条件の求人を探してるんだ」という事を分かってもらう事が出来ますし、仕事を本気で探している熱意もアピール出来ます。
【落とされる理由】なかなか採用されないのはなんで?
派遣会社の社内選考の段階で不採用になってしまう原因はいくつか考えられますが、その一つに「応募者が採用人数を上回る」事が考えられます。
社内選考でライバルになるのは、同じ期間中、同じ求人にエントリーした人だけだと思っている人も多いと思いますが、実はそうではありません。
派遣会社の営業担当者は、自社に登録しているスタッフのデータベースを使って、派遣先企業から要望のあった人材に合致する人の検索をかけている事もあります。
そして、派遣会社の方から直接、電話等でオファー(スカウト)を行う事もあるので、ライバルは同じ求人にエントリーした人だけではなく、想像以上に多いと考えられるのです。
派遣の社内選考・書類選考を通過しやすくするコツ
1 求人にエントリーしたら必ず電話で担当者に伝える
派遣会社の仕事は、ネットからエントリーをするのが一般的になってきていますが、人の顔が見えないネットだけでは、社内選考の通過確率を上げる事は難しいかなと思います。
そこでおすすめしたいのが、ネットからの応募した後に「営業担当者に電話でその旨を伝える事」です。
ネットのエントリーだけでは、他の応募者の中に埋もれてしまう事もありますが、電話を一本入れておけば、熱意を伝える事が出来ます。
また、電話をかけた時に「こんな感じの条件で求人を探しているので、引き続きよろしくお願いします」と伝えておけば、その応募に落ちてしまっても、新たに同じような仕事を紹介してもらうこともできるので、電話を一本入れるというのは必ずやっておくべきでしょう。
2 自分の希望条件と少し違う求人にも応じる
もし、派遣会社の担当者から希望とは少し違った条件の仕事を紹介されたら、すべて断るのではなく、挑戦してみるのも一つの方法です。
派遣会社の担当者は、スキル・経験を考慮して、あなたに声をかけてくれている訳ですし、自分の希望条件にこだわり過ぎていても、なかなか前に進めない事もあると思います。
どうしても譲れない条件がある場合は、希望にそぐわない求人は断るべきですが、多少の妥協は検討してみるべきです。
長期で働く前提の案件の場合は慎重になってしまうかもしれませんが、短期・単発の求人で営業担当者から頼まれたら、無理のない範囲でOKしてみても良いかもしれません。
営業担当者に恩を売る事で、それ以降の社内選考に通過しやすくなるという確約を得られる訳ではありませんが、「このスタッフは、声をかけたら快く引き受けてくれた」と、印象は良くなるはずです。
3 営業担当者と連絡をこまめに取り仲良くなる
「営業担当者と仲良くなる」
最終的にはこれが1番ものを言うのかなと思います。
人間力やコミュニケーション能力が仕事のスキル以上に求められることもあるのです。
自分が採用担当者だったらと、自分に置き換えて考えてみて下さい。
もし、同じ様な経験、スキルを持つ人が応募してきたら、仲が良く、コミュニケーションを頻繁に取っている人を選びませんか?
「派遣会社の人間は違う?」いえ、派遣会社で働く人も同じ『人間』です。
担当者からの後押しがあれば、内定もグッと近づくケースもあるので、そういった点も頭に入れておくと良いででしょう。
「営業担当者からの電話は必ず取る、出れなかったら時間がある時にかけ直す、事務所に顔を出す、丁寧な言葉使いで、お礼もきちんと言う」
ここ怠ってませんか?
日々のこういった心がけがプラスに作用する事もあるのです。
社内選考通過後に辞退する事もできるの?
気になる求人にエントリーして、社内選考にも通過した。
だけど、他に気になる仕事もできてしまった、もしくは他の理由で断りたい。
このような場合、断ることはできるのでしょうか?
答えとしては『辞退は可能ですが、あまりおすすめはしない』というのが私の答えになります。
理由としては、一度辞退をしてしまうと、派遣会社の営業担当者が「この人は前回、社内選考後に辞退した人だ」と、悪い印象を持たれてしまうからです。
なので、そこまで通過したなら、派遣先企業との顔合わせまでは行ってみる事をおすすめします。
企業の人と話して具体的な仕事内容を聞いたり、職場環境を実際に見ることで、不安が解消されたり、「やっぱり働いてみようかな」と思い直す人も多いからです。
ただ、どうしても断りたいなら、正直に、そして丁寧に話をする事が大切です。
断る時はメールでも構いませんが、見落とされる可能性もあるので、なるべく電話で直接が望ましいでしょう。
自分の経験・スキルを考えた上でエントリーしよう
何度も続けて落ちてしまった人は、「とにかく沢山エントリーした方が良い」と考えがちです。
確かにエントリー数を上げれば、採用される確率は高くなるかもしれません。
しかし、「数を打てば当たる」という考え方で、やみくもにエントリーしても、希望条件に合致しない仕事で働く事になってしまっては、あまり意味がありません。
ですが、だからと言って、反対に選り好みし過ぎも注意が必要です。
例えば、『40代、無資格、事務経験なし』の人は、必然的に「未経験OK」の求人に応募する事になるかと思いますが、未経験OKの求人は、沢山の人が応募しますし、倍率も高く、ライバルも多いです。
こういうケースでは、できるだけ多くの求人にエントリーして、チャレンジしましょう。
結果的に10以上の求人にエントリーをする事になっても、不思議ではないので、チャレンジする気持ちでとりくむようにしましょう。
一方、『20代、英語堪能、パソコンスキル十分、事務経験あり』というような人であれば、ある程度、狙いを定めてエントリーするべき。
つまり、『就職市場における自分の価値を客観的に見つめる事』が大切なのです。
ただ、自分では自分の価値は分かりにくいです。
ですが、派遣会社に登録すれば、適性検査や過去の職歴・経験から「自分にどんな仕事ができるのか?」「どんな仕事が合っているのか?」を客観的に教えてくれます。
また、あなたが想像している以外の思いがけない仕事を紹介してもらうこともできるメリットがあります。
上手く派遣会社や担当者を利用することで、あなたにも相手にもメリットが生まれます。