警告『紹介予定派遣から契約社員になるな』オススメしない理由は?
この記事は「紹介予定派遣からの契約社員登用」を検討する方への警告記事となっています。
紹介予定派遣は、派遣から正社員になりたいを後押ししてくれる働き方で、正社員を目指す方にとっては非常におすすめできる働き方です。
しかし、同じ直接雇用でも「紹介予定派遣から契約社員登用」を目指すのは全くおすすめできません。
注意!
勘違いししている人も多いですが、紹介予定派遣はイコール正社員ではありません。
紹介予定派遣は、あくまで『直接雇用』を目的としている働き方です。
直接雇用には、正社員だけでなく『契約社員、パート、アルバイト』が含まれます。※ただし、紹介予定派遣に関しては「正社員」「契約社員」の2つが多いです。
間接雇用である紹介予定派遣から、直接雇用に切り替わった際の雇用形態を、よく考えないで安易に仕事を決めるのはリスクが高いです。
この記事では、紹介予定派遣から契約社員を推奨しない理由について記載しているので、
『安易に紹介予定派遣から直接雇用♪(と、勝手に正社員をイメージしている人)』
『紹介予定派遣から契約社員登用を考えている人(深く考えずに決断しようとしているならちょっと待って!)』
など、契約社員という雇用形態が、今後あなたの人生にどう影響するのかを考えるきっかけとなってくれれば幸いです。
目次
紹介予定派遣から契約社員になるのをオススメしない理由
① 正社員よりも自由度が高い反面、契約終了で更新なしのリスクがある
契約社員は、転勤がなかったり、責任も重くない傾向にあるので『比較的自由度が高い働き方』という印象があるかもしれません。
しかし、契約社員というのは派遣社員と同様に「有期契約」のデメリットがあります。
働き続けるには契約の更新が必要で、契約満了と同時に更新されない契約社員も少なくありません。
近年は労働者保護という目的から、非正規として働く有期雇用契約労働者を対象に、契約期間が5年を超えた方を対象に、契約期間の定めのない「無期契約社員」に転換される「無期転換ルール」が発表されました。
しかし、無期転換もイコール正社員とはなりませんし、5年を超える前に契約を終了させる「雇い止め」のリスクもあります。
紹介予定派遣から直接雇用の正社員を目指すなら応援できますが、契約社員になろうと思っているなら、慎重に考えて決断するべきです。
② 契約社員には退職金・賞与(ボーナス)がないケースが多い
契約社員は退職金や賞与(ボーナス)がないケースが多く見られるなど、給料面でもデメリットが多いです。
そもそも退職金やボーナスというのは、支払うことを法律で義務付けられているわけではありません。
契約社員は「契約内容が全て」なので、契約時に就業規則でボーナスに関する規定が無い限り、支給されなくても文句は言えないのです。
仕事内容は正社員とそこまで大きく違わないのに、退職金もない、ボーナスもないのは嫌じゃないですか?
とくに、安定を求める人が紹介予定派遣から契約社員を目指しているなら本末転倒です。
③ 昇給・昇進がなく、社会的信用度も低い
契約社員は、どの企業においても「昇給・昇進がない」のが一般的です。
会社の構造上、正社員の人が昇進するのが一般的ですからね。
正社員として働く方は昇進と共に、給料も右肩上がりになっていきます。
ですが、契約社員は昇進・昇給などのキャリアアップは見込めず、給与は何年も横ばいになる可能性大です。
加えて、「有期雇用」という職を失うリスクもあるため、社会的信用度も低いです。
契約社員になるくらいなら、登録型派遣のままでも問題ないのではないでしょうか。
正社員と契約社員の決定的な違いは?
契約社員がおすすめできない正社員との決定的な違いは、
- 「給与・ボーナス」
- 「役職制度」
- 「長期的な視点によるその後の人生」
の3つにあります。
まず「給与・ボーナス」に関しては、契約社員は上がりにくいが、正社員は上がりやすい傾向にあることです。
確かに、契約社員も認められるスキルや実績を残せば、給与は上がるかもしれません。
しかし、契約社員は契約更新ごとに「年俸」として給与を提示されるケースも多く、なかなか給与が上がりにくいのが現状です。
正社員の場合、一年、半年、短いところだと四半期で給与の査定が行われます。
そのため、給与が上がるペースというのも、契約社員と比較して早めです。
ボーナスも、業績が良ければ、それに応じた増額がなされる可能性もあります。
また、「役職制度」も給与に影響する要因となります。
正社員は、ある程度実績を残すと、主任、係長、部長とキャリアップします。
役職に伴い、役職手当が支給されるようになるため、年次の査定よりも大きな上がり幅が期待できます。
このように、「長期的な視点でその後の人生」を考えるのであれば、正社員の方が安定していると言えます。
短期的な視点で見れば大きな違いはないものの、年次が上がるにつれて、その違いは顕著に表れます。
給与が上がりづらく、いつ契約を切られるか分からない契約社員は、常に不安と向かわなくてはならず、精神的にも辛いものがあります。
加えて、職を失うリスクがあるからこそ、それに備えたスキルや蓄えが必要になってくるのです。
紹介予定派遣から契約社員になるメリットは?
① 大手企業の契約社員として働けるチャンスがある
「大手の正社員を中途採用で」となると、かなりハードルが高いです。
しかし、契約社員であれば、採用されるケースが多々あります。
大手企業であれば、コンプライアンスがしっかりしている企業が多く、会社も大きくて綺麗なところが多いです。
また、最新の技術やスキルを学べるという面から考えても、メリットは大きいです。
大手企業の場合は、中小企業と比べて労働時間はきちんと管理されていたり、休日もしっかり取れるなど、労働環境が整っているメリットがあります。
② 雇用契約期間が終了し、更新しなければ気軽に辞められる
契約社員の有期雇用は、デメリットであると同時にメリットとも考えられます。
雇用期間が終了した際に、更新をしなければ気軽に辞められるので、主婦が契約社員を検討するなら大いにアリです。
もし、転職活動の際に「退職理由」を問われても、「契約満期による退職」と伝えれば問題ないので、辞めやすいという点では契約社員に分があります。
例えば、「夫が全国転勤の可能性がある」「出産の予定があったりする主婦の方」は登録型派遣と比較検討してみても良いでしょう。
③ 条件さえ合えば副業・別の会社を掛け持ちすることができる
契約社員は、兼業できる可能性があるのもメリットです。
契約社員は、所定の契約書の元、労働の契約を交わしています。
その契約書にある就業規定を確認してみて、副業を禁止する項目がなければ、副業や会社の掛け持ちができるでしょう。
ただし、仕事の掛け持ちにより顕著に仕事効率が落ちてしまう場合や、競合関係にある会社に協力する形で自社に不利益がある場合などは、禁止対象になりやすいので、この点だけは注意が必要です。
確実に正社員登用を目指せる紹介予定派遣の求人を探すには
紹介予定派遣から確実に正社員になるには、『直接雇用が正社員前提と明確になっている紹介予定派遣の仕事を紹介してもらうこと』です。
確かに短期的な視点で見れば、紹介予定派遣で正社員だけでなく、契約社員も含めた仕事の方が案件も多く、早く働けるなどのメリットもあります。
ですが、紹介予定派遣の着地点が、最終的に契約社員の場合は、長期的な視点で見るとデメリットと言えます。
長期的な視点を持つ安定志向の方は、『直接雇用=正社員』と明確になっている求人に応募することが大切です。
あなたの要望やキャリアプランを営業担当に詳しく伝え、それに合った企業を提案・紹介してもらいましょう。
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