30代のニートが派遣登録をするメリットは?顔合わせで失敗しないための注意点
長い空白期間があるニート・無職の方が、いきなり正社員として就職して社会に出るというのは、「採用される&実際に働く」という2つの面から考えてもかなり難しいです。
「未経験者歓迎」と求人に記載された正社員の募集を見かけて「オレもまだ大丈夫でしょ」と思われる方もいると思いますが、実情としては履歴書にほとんど職歴が書けないような人材の採用にはどの企業も消極的です。
しかし、正社員としての採用は難易度が高くても、派遣であれば長い空白期間がある・社会人経験がない(少ない)30代のニート方でも、仕事を紹介してもらって実績&経験を積むことができます。
この記事では、20代後半~30代のニート・無職の方が派遣登録をするメリットや、就業のステップについて紹介していきます。
派遣先企業との顔合わせ時(面接)についても紹介しているので、これから派遣登録を検討中の方はぜひ参考にしてください。
目次
30代のニートこそ派遣登録をおすすめする理由・メリット
① 職歴・学歴がなくても、着実にスキルを身につけて実務経験を積むことができる
ニートが派遣で働くメリットとしては「職歴も学歴も問われなく採用ハードルの低い案件」「未経験歓迎・社会人経験不要の仕事」がたくさんあることです。
また、派遣社員が働くにあたって必要なスキルを身に付けるために各社で行われている教育訓練や就業前研修などの実施や、派遣会社によっては資格取得のサポートをしてくれるところもあります。
2015年の派遣法改正で教育訓練計画が義務化され、派遣スタッフへのキャリアアップ支援が重要視されるようになりました。
仕事の経験が少ないとやはり仕事に対して自信が持てません。
しかし、イチから丁寧に教えてもらえる環境があれば、ニートからでも着実にスキルを身につけて実務経験を積むことができます。
また、派遣会社に登録しているのは20代から50代まで幅広い年齢層の方ばかりで、年齢で諦める必要もありません。
30代でほとんど職歴がないニートの方でも、しっかり働くための道への第一歩が派遣登録なのです。
② 条件&能力・スキルに合う仕事を紹介してくれ、就業までサポートしてくれる
派遣会社に登録すると、派遣会社の方から登録者向けに様々な求人案件を紹介してくれます。
本人の適性・スキル・希望条件にマッチする仕事を、派遣会社側から提案してくれるので、登録者本人がイチから仕事を探す手間も要らないのです。
また、スキルマッチするお仕事をいくつか紹介してもらい、嫌だったら断って、気になるお仕事があれば依頼を引き受ければ良いので、とても気楽です。
また、あなたの派遣就業をサポートしてくれるコーディネーターや担当者の方が、仕事の紹介だけでなく、履歴書の書き方から派遣先企業との顔合わせまでしっかりサポートしてくれるので、面接に不慣れな方でも安心です。
「ハローワークまで出向くこと自体が億劫」「自発的に仕事を探して応募するのも大変」だと感じるなら、派遣がベストです。
派遣で働く場合にあなたがやることは、最初にいくつか派遣会社に登録しておくだけ。(※ちなみに、スキルに乏しい方は採用されるお仕事の数を増やすためにも、少なくとも3社は登録しておくべきです)
そして、登録した派遣会社からの電話に出て、お仕事の条件などのヒアリングに答えて、適切なお仕事を紹介してもらいましょう。
③ 職場が合わなければ仕事を変えることができる
いざ働くにあたって不安になるのが、「職場環境(人間関係、仕事内容など)が自分に合っているかどうか」です。
とくに30歳以上で経験のない仕事で働く場合、派遣先によっては20代の若い正社員の上司の下で働かなければならない状況も出てきます。
「新しい環境に馴染めるかどうか?」は、社会人としての経験が少ないニートの方にとっては、かなり大きな懸案事項の一つでしょう。
しかし、派遣社員は基本的に3ヶ月毎に契約更新を行うので、合わない職場に居続ける必要がありません。
仕事内容についても、あなたが想像していた仕事とかけ離れていたなら、辞めて別の仕事を探せばいいだけ。
例えば、3ヶ月働いてみて「この職場は合わないな」と感じた時には、その時点で契約を終了し、次の派遣先を探すこともできるので、無理して居づらい職場で働き続ける必要がないのです。
実際に働いてみて働きやすい職場だと感じるなら契約更新して長期で働く。
また、派遣先で認められれば直接雇用(正社員化)も見えてくるので、ニートや無職の方こそ派遣から始めてみるべきなのです。
注意点
契約期間中に突然契約を切りたいと申し出るのは、派遣先・派遣元両方からの信頼を損ねてしまうのでNG。
ですが、正社員のように長く働き続けなければならないということがないため、社会人としてのステップは格段に踏みやすいと思います。
④ ボーナスこそ出ないものの、平均時給が高い水準で安定している
派遣社員の賃金はアルバイト・パートはもちろんのこと、場合によっては正社員よりも高くなっていることもあります。
大手派遣サイト「エン派遣」のレポートによると、2019年8月度の三大都市圏の派遣平均時給は1,581円。
さらにこの平均時給は、15ヶ月連続で前の年の同じ月と比べてアップしているのです。
参考外部リンク:『エン派遣』三大都市圏の募集時平均時給レポート
派遣社員は基本的にボーナスや退職金が出ないため、給与面で不安のある方もいるかもしれません。
しかし、この数字を見ると毎月の賃金が高い水準で安定しているため、過度な不安は必要ないとも言えるでしょう。
⑤ 自分のやりたい職種・業種にチャレンジできる
派遣会社の求人情報にしっかり目を通したことはありますか?
大手派遣会社で紹介されているお仕事の職種・業種は、かなり幅広く用意されています。
大手派遣会社であるテンプスタッフに至っては「業種カバー率100%」と、多様なお仕事がある魅力があります。
人気のITエンジニアの仕事も「社内SE、サーバ監視、ユーザーサポートなど」を含むたくさんの仕事が用意されていますし、案件によっては未経験からでもチャレンジできることが派遣会社に登録する大きな強みです。
ニートである皆さんも「今気になっているお仕事」って何かしらあると思いますが、大手派遣会社なら大体はどんな仕事でも案件持っているので、チャレンジしてみたい職種・業種があるなら登録だけでもしてみるべきです。
正社員として就職することが難しい職種、業種、あるいは企業であっても、派遣社員であれば経験を積むことができます。
さらに、実務経験とスキルを身につければ、正社員での採用も現実的になってきて、あなた自身の自信に繋がります。
30代無職のニートが派遣登録するデメリットは?
20代後半~30代の無職・ニートの方が派遣登録をするにあたって、登録前にとくに知っておきたいデメリットは、「派遣の雇用形態は正社員と比べて不安定さがある」ことです。
派遣社員として働く場合、1つの就業先で働ける期間は最長3年間と定められています。
登録型派遣の場合、3か月などの契約期間が定められていて、契約更新月に都度更新していくようなシステムになっています。
つまり、場合によっては、派遣先企業の経営状態の悪化などで、契約更新したくてもできないようなケースも出てきます。
契約更新のない正社員と比較すると、人材派遣という雇用形態は安定しているとは言いにくい面もあります。
しかし、不安定さが垣間見える派遣でも、契約終了となることが分かれば、あらかじめ派遣会社と次の派遣先についてしっかりと相談しておくことで、「次の仕事先が見つからない」という事態は回避することができます。
未経験者歓迎・社会人経験不要の案件から仕事を探してみよう
それでは、実際に派遣の仕事を探すにあたり、どのように探せばいいのでしょうか。
おすすめの探し方は、何よりも「未経験歓迎」「社会人経験不要」の案件を検索することです。
昨今の人手不足も相まって、どの派遣会社でも未経験歓迎の求人案件はかなりの数が掲載されています。
さらに未経験歓迎の案件は、大抵の場合、派遣元の企業が教育・研修をしっかり行ってくれるため、安心して応募することができます。
「まずは手に職をつけたい」「とにかく働きたい」と考えている方々にこそ、まずは未経験歓迎・社会人経験不要の案件から着手してください。
ニートでもできる派遣の仕事・職業は?
ニートにとくにおすすめの派遣の職種
- IT・WEB(SE、プログラマーなど)
- 軽作業(梱包・仕分けなど)
- 福祉介護
IT・WEB(SE、プログラマーなど)
◎こんな人におすすめ
- パソコンを使うのが得意、好き
- 正社員としても通用する仕事を身につけたい
- 未経験でもできる高時給の仕事を探している
- デスクワーク希望
ポイント
専門的な知識が必要となる業種のため、ハードルが高いように感じるかもしれません。
しかし、IT業界は常に人材不足が続いている企業が多く、未経験者にも間口が広い業界の一つです。
また、一度スキルや経験を身につけることができれば、経験者優遇の求人、正社員の求人に応募することもできるので、将来的に高い時給&給料で働くことも見込めます。
パソコンやプログラムに興味がある人におすすめです。
軽作業、工場、製造業
◎こんな人におすすめ
- 黙々とできる仕事がしたい
- 大手メーカーの製造工場で働きたい
- とりあえず、かんたんな作業系の仕事から始めたい
ポイント
製造業、工場の仕事は、ものづくりに興味がある方や、高給与の仕事を探している方にとてもおすすめです。
自動車メーカーの期間従業員(期間工)なども人気があります。
また、軽作業とは、工場や作業場で商品の仕分けや加工・梱包、完成品の検品・仕上げなどを行う職種で、男性女性性別を問わず人気があります。
未経験歓迎の求人がとくに多く、手に職をつけやすい職種と言えます。
工場での作業なので、黙々・こつこつと作業する派遣先も多く、人とのコミュニケーションを取るのが苦手な方にもおすすめです。
福祉・介護
◎こんな人におすすめ
- 人から必要とされ、感謝される仕事がしたい
- 確実に成長する業界で働き、手に職をつけたい
- ゆくゆくは資格も取得していきたい
ポイント
深刻な人手不足状態が続いている介護業界からも、多くの人材が求められています。
そのため、とくに介護業界ではスタッフのスキルアップ・資格取得にも力を入れている企業が目立ちます。
初めは資格がなくてもできる仕事を任されながら、働きながら資格取得を目指す。
未経験から始めた方は、最終的には介護資格がある介護スタッフとして様々な業務を任され、正社員として転職していく方が多いです。
直接「ありがとう」と言ってもらえる機会が多いので、人から必要とされる仕事がしたいなら介護がおすすめです。
未経験からでも始められる職業には様々な種類があります。
ただし気をつけたいのは、それがあくまで職種・業種を選ばなければの話ということです。
条件が良い仕事や珍しい仕事には、応募も多く集まります。
そうなった時に、経験者と未経験者ではどうしても採用の確率に差が出てしまうことは、念頭に置いておく必要があります。
ニート向けの派遣会社(営業担当者)の活用方法
履歴書・職務経歴書の書き方・添削は担当者に相談して作成しましょう。
応募したい求人が見つかった時、派遣会社に登録するにあたって避けられないのが「履歴書・職務履歴書」の作成・記入です。
まず、履歴書・職務経歴書を記載するときには、絶対に嘘は書かないようにしましょう。
その上で、例えば短い期間であっても「学生時代にアルバイトをした」「ボランティア経験がある」などの経験があればしっかり書いておきましょう。
そして、最終的には「派遣会社の担当の方にチェック・添削」をしてもらいましょう。
自分では気づかなかったアピールポイントやスキルに担当者の方が気づいたり、より魅力的な履歴書になるようにアドバイスを貰えたりする可能性もあります。
派遣の顔合わせで失敗しないために覚えておきたい注意点は?
注意点
- 履歴書・職務経歴書を経歴詐称がないか?
- 社会人として相応しい服装、応対ができるか?
- 未経験こそ積極性をアピール
履歴書や職務経歴書に書いてある内容が事実と異なる場合は、就業先企業としても受け入れが難しくなる場合もあり、せっかく応募して顔合わせまでこぎつけたのに不採用となってしまう可能性があります。
また、顔合わせ面談当日は身だしなみを整え、できればスーツを着用し、第一印象で落とされない準備が必要です。
また、それと同時に人として普通の受け答えができることも大切です。
ニートでほとんど人と接してきて来なかった人の場合、普通の受け答えが難しいと感じる方もいるかもしれません。
ですが、派遣担当者が顔合わせの時も一緒に付いてきてくれるので、答えに詰まるようなことがあれば、代わりに上手く答えてくれるなど、的確にサポートしてくれるので心配無用です。
顔合わせを行う前には、事前に派遣会社の担当者との打ち合わせが行われます。
打ち合わせでは、営業担当者から顔合わせで話す大まかな内容の確認が行われます。
場合によっては、そこで「今日はこういうことを聞かれると思う」といったことも教えてもらえますし、「こう聞かれたら〇〇と答えてください」といった答え方のアドバイスまでしてもらえます。
普通のアルバイトや正社員の採用面接のように緊張する必要はなく、むしろリラックスした状態で望むことができるので安心してください。
【疑問】無職期間が長く空白期間がある場合はどう答えればいい?
それでもやはり「空白期間」について聞かれる不安は残っていると思います。
空白期間について聞かれた場合の回答としては「資格を得るため(スキルアップのため)の勉強をしていた」などが妥当でしょう。
少なくとも、「何もしていませんでした」と答えるのは、たとえそれが本当であれNGです。
前もって自分が空白期間にしていたことを思い出して、少しでも今の働きたいという気持ちや行動につながるようなアピールポイントを探してみましょう。
ニートが正社員になるには紹介予定派遣を検討しよう
「職歴がない、それでも正社員になりたい!」というニートの方は、通常の登録型派遣だけでなく紹介予定派遣も検討してみてみましょう。
紹介予定派遣とは、最長6ヶ月の派遣期間終了後、本人と派遣先企業の双方合意のもとに直接雇用の社員(正社員や契約社員)となる働き方です。
初めから正社員として仕事を探すよりもハードルが低く、かつ転職活動を行うことなく正社員になれるため、最終的に正社員としての勤務を希望する方にはおすすめの働き方です。
ただし、
- 紹介予定派遣は件数が少なく応募も集中しやすい
- 双方の合意が必要である(=会社側が合意しなければ、やる気があっても正社員にはなれない)
この2点には気をつけておきましょう。
【Twitter口コミ】派遣登録で脱ニート
介護派遣職をするために、派遣事務所に登録をしてきました。
来月から介護の仕事を始めます。そして、かけもちで別な仕事も始めます。
脱ニートになってしまう。— まさや (@0slOgI1es4X8dCA) September 18, 2019
自分も初めて入った会社辞めてしばらくニート実家暮らししてたら親父にいい加減働けと言われたんだよなぁ。そして再起のまずきっかけとして派遣登録して派遣社員としてリスタートしそこで神戸にある某会社の仕事を紹介されたやつ。
— 月ノ下まひる@千桃&花あかりプレイ中&MHXXお手伝い (@tsukinomoto) June 3, 2019
親御さんからの「働け」というプレッシャーは、どの家庭でもありますよね。
派遣はリスタートを切るためには、もってこいの働き方です。
まとめ
社会人としての経験がない(少ない)ニートであっても、派遣登録して働くことで、着実に社会に適用できる人材に成長することができます。
ただ、ブランクがある分、社会人経験やスキルを持っている人達に比べると、どうしても就業できる仕事の幅は狭く、そしてハードルは高くなってしまうのは事実です。
しかし、条件にこだわらなければ求人案件は数多く見つかります。
まずは派遣登録してみて、紹介してもらったお仕事の中から「自分にもできそうな仕事」に挑戦していくことで、自分に対して自信を付けていくこともできます。
まずは派遣で「自分ができること」を探すことから始めてみましょう。
ちなみにですが、男性の仕事探しの注意点として、女性に人気の「事務職」を検討したい男性もいると思います。
ですが、事務派遣は男性の派遣スタッフが応募してもほとんど落とされます。
理由は、どの派遣先企業も女性の事務員を求めているからです。