派遣で働く女性が有利になる資格3つ|事務・オフィスワークの採用で有利
この記事は、大手派遣会社で数百人の求職者を面談・選考した筆者が、独自の視点で「派遣で働く上で女性が有利になる資格」についてご紹介しています。
事務職を希望する求職者は、圧倒的に女性が多いです。
ですが、
派遣会社に登録したけどなかなか仕事が決まらない
今の時給に満足していない
など、現状に満足していない女性が多い事実があります。
女性が派遣で有利に働くには、仕事の経験・達成で得られる「自信(経験)」と「武器(資格)」の2つが必要です。
自信は経験していくことでしか得られません。
ですが、資格であれば、取得するだけで選考にも有利に働くメリットがあります。
目次
派遣の選考で重要視される3つのポイント
選考で重要視される点は?
- 実務経験
- 人物面
- 資格
派遣の選考で一番有利に働くのは『実務経験』です。
「派遣=即戦力」と考える企業も多いので、やはり目に見えて採用が有利になるのは「その職種での経験があるかどうか?」になります。
次に人物面ですが、実務経験があっても、コミュニケーションが取り辛いと、同じで職場でベクトルを合わせるのが難しく、実務経験より人柄や業務に対する姿勢など「人物面」を考慮するケースは大いにあります。
しかしながら、実務経験よりも人柄を重視するケースも多々あり、人柄で採用することになると、一気に候補者が倍増します。
そこで、差別化となるのが資格です。
派遣会社によって選考基準は様々な違いがあると思いますが、
「人物面+資格」>「実務経験」
この方程式こそ、実務経験の少ない方が有利に働くための方法と言えるでしょう。
派遣で働く女性が有利になる資格は?大手派遣会社の社員がズバリ教えます
事務・オフィスワークにおいて、派遣で働く女性が有利になる推奨資格について、公的機関が出しているデータがあるかを調べてみましたが、こちらは確認できませんでした。
ですが、何百人もの面談・選考をしてきた筆者だからこそ伝えられる、「派遣で有利になる資格」というものがあります。
では、どのような資格を取得すれば、採用担当の目に留まり、選考に有利になるのでしょうか?
色々な角度・視点から、おすすめ資格をご紹介させていただきます。
大手の派遣会社や派遣求人サイトで推奨されている資格
最大手の派遣会社や派遣求人サイトが推奨している資格が何かを調べてみたところ、以下の資格を推奨していることが分かりました。
派遣会社・求人サイト | 推奨資格 |
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派遣会社T社 | ① TOEIC ② 日商簿記検定 ③ MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト) |
求人サイトR社 | ① MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト) ② 日商簿記検定 ③ 秘書検定 |
求人サイトE社 | ① TOEIC ② 日商簿記検定2級 ③ MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト) |
派遣で仕事を探す多くの方が一度は見るであろう有名サイトで、3社とも推奨しているのが、
- MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
- 日商簿記検定
の2つです。
大手が出しているデータによれば、この2つに関しては、かなり取得が推奨されていることが分かります。
事務・オフィスワークの選考に有利になる資格3つ
実際に、多数の求職者の履歴書を拝見し、企業採用担当者に売り込んできた私の主観も入りますが、有名サイトで紹介されている資格と同様に、私もやはり『MOS、日商簿記、TOEIC』の3つの資格が有利と考えます。
なぜなら、『この3資格は圧倒的に知名度が高い』ので、資格に詳しくない採用担当者も、この3つの資格に関しては認知していると考えられるからです。
では、具体的にどのような資格なのか詳しく解説していきます。
① マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)Word・Excel
『経理職、営業職、販売職に有利』 POINT
『金融、商社、小売り、サービス業で注目』 POINT
資格概要 | MOS資格は、オフィスで使用されることの多いWordやExcelなどの基本~上級の機能をマスターできるパソコン資格です。
事務全般に有利で、全ての会社にPCを使う事務作業は必要不可欠とされる資格になります。 Word:文字サイズやフォントの変更、表作成・編集など基本的な編集機能の理解 Excel:数式や簡単な関数、セルの書式設定、グラフ作成など基本的な操作の理解 |
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受験料 | 10,584円(税込) |
取得期間(目安) | 受験者の現レベルによりますが、普段からWordやExcelを使用している方であれば2週間ほど独学すれば取得できるレベルです。
合格率は9割前後と言われています。 |
おすすめポイントと選考で有利になる理由は?
資格としての知名度が高く、履歴書にMOS資格を記載することで、書類選考に強いことはもちろん、取得した努力もアピールになるでしょう。
一般レベル(スペシャリスト)と上級レベル(エキスパート)があり、もちろんエキスパートの方が評価は高いです。
ひとまずスペシャリストの資格を取得し、さらに「独学ですがこのような作業もできます」と補足を添えれば、選考で有利になります。
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② 日商簿記検定2級
『外資系の事務、商社や人事に有利』 POINT
『あらゆる業界で将来性をアピール』 POINT
資格概要 | 日本商工会議所が実施する検定で、経理事務に必要な会計知識だけでなく、財務諸表を読む力、基礎的な経営管理や分析力などの技能が身につきます。
企業経営における記録・計算・整理に関わる業務に簿記は欠かせません。 |
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受験料 | 4,630円(税込) |
取得期間(目安) | 個人差はありますが200時間前後が一般的と言われています。
最低1ヶ月は集中して勉強する必要があります。 数字を扱う業務はミスが致命的なため実務で困らないための勉強法を考えましょう。 |
おすすめポイントと選考で有利になる理由は?
知名度が高く、取得する為には勉強と努力が必要なため、熱意の証明となります。
経理事務の求人をいくつか扱ってきましたが、実際の実務は、簿記検定2級の内容を網羅しているわけではありません。
ですが、簿記2級を取得している人なら、さらに勉強して実務にあたってくれるだろうという指標になります。
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③ TOEIC(有利になるのは600点以上)
『外資系の事務、商社や人事に有利』 POINT
『あらゆる業界で将来性をアピール』 POINT
資格概要 | TOEICは、財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が運営しており、英語でのコミュニケーション力を判定するための試験です。
マークシート方式でリスニング(聞く)と、リーディング(読む)を判定します。 英検のレベルで換算すれば英検2級から準1級の間くらいと考えられています。 |
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受験料 | 5,725円 (税込) |
取得期間(目安) | 英検2級に関しては高校卒業レベルと言われていますが、英語の勉強という認識ではなく、TOEIC対策をする必要があります。
取得までの期間の目安は、個人差が大きく、しっかり勉強する期間が必要です。 スコアは更新できますので、一度受験して現時点のレベルを自分で把握した上で徐々にスコアを伸ばしていきましょう。 |
おすすめポイントと採用が有利になる理由は?
TOEICテストは、ビジネスの場面や話題が中心になるからこそ、英検よりTOEICの方が採用で強いです。
外資系企業の事務であれば、取引も海外に精通します。
社内でもネイティブな人材が増えている昨今、あらゆる場面で重宝されます。
現時点の仕事以上の将来性を見出せるため、選考で有利であると言えます。
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その他のおすすめ資格6つ|まずは履歴書の空欄を埋めよう
希望する仕事に採用されるためには、まずは「履歴書の空欄をうめる」という考え方も大いにアリです。
「MOS、TOEIC、日商簿記検定」以外でおすすめできる資格はこちらの6つです。
こちらの6資格もオススメ
- 日商PC検定試験
- 日商簿記初級
- 電子会計実務検定試験
- 日商ビジネス英語検定試験
- ビジネスキーボード認定試験
- キータッチ2000テスト
資格単体で有利かと聞かれると、補助的資格にはなるので少し弱いですが、こちらの6つの資格が採用担当者の目を引きます。
+アルファとしての資格で、自分をアピールする題材としては十分効力があるでしょう。
派遣スタッフが優遇される条件には、やはり資格が書いてある
派遣の事務職でとくに人気のある『経理事務、一般事務、営業事務』の求人について調べたところ、下記3パターンのような募集を多く見かけます。
求人① | 未経験OKの経理サポート事務 |
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時給 | 1100円 |
求めるスキル | PCの基本操作 |
歓迎するスキル | 簿記3級程度の知識をお持ちの方 |
求人② | 直接雇用実績あり♪一般事務 |
時給 | 1350円 |
求めるスキル | 何らかの事務経験がある方。エクセルワードの基本操作 |
歓迎するスキル | エクセルで表計算、簡単な関数が使用できる方 |
求人③ | 憧れの外資系メーカーでの営業事務 |
時給 | 1300~1500円 |
求めるスキル | 英語に抵抗の無い方。PCでの入力作業が可能な方 |
歓迎するスキル | TOEIC600点以上のスコアをお持ちの方 |
ちなみに、どの求人も、資格必須とは書いてありません。
ですが、『歓迎するスキル』の欄を見ると、多くの求人で推奨資格が明記されているのです。
企業が欲しい人材(求人情報)を見ると、しっかりと資格が明記されているのです。
【派遣で時給UP】実務経験と資格があれば交渉の余地あり
ここからは、現在仕事に就いているあなたが、時給アップなどの条件交渉をして、派遣社員としての評価を上げるためのステップアップについてです。
交渉のポイントを、仕事条件別にご紹介します。
① 未経験者OKの事務・経理の仕事未経験OKで募集していた求人は、未経験レベルの評価時給と考えます。
初回からの交渉は難しいので、『実務経験1年を目途』に時給交渉をしましょう。
もし、1年経過時に時給交渉が無理な場合は、今度は実務経験必須の求人に挑戦する選択肢もあります。
その場合、他の実務経験者との選考の中で『簿記検定資格』が、あなたを一歩有利にするでしょう。
② 直接雇用の実績がある企業(Word、Excel操作ある事務)直接雇用の実績がある企業の場合は、『3年を目途に直接雇用の交渉』をしましょう。
ExcelやWordの基本操作を必要とする一般事務の場合、『MOS資格』が強いです。
MOSを優遇する派遣の求人も多数あるので、『実務経験+MOS資格』があれば、事務員としては最強と言えます。
ただ、直接雇用が全てではないので、更なる好条件の派遣求人の検討もおすすめします。
③ 時給額に幅がある求人(例:時給1000円~1200円)保有資格や経験の違いによって、時給額に幅を持たせている求人もあります。
このような記載の場合、企業に対して、スキル緩和の交渉が可能だったり、逆に強気で売り込んだ際に、最大値の金額の受け入れが可能なケースが多いです。
時給に幅のある求人は、実務経験と資格があれば、交渉の余地ありと言えるでしょう。
派遣の人気の職種で選考に進むために
現在、派遣で就業されている方も、これから派遣登録される方も、資格取得を難しくとらえず、自分自身がステップアップするための手段の1つとして取り組みましょう。
女性が多いオフィスワークだからこそ、家庭や育児の両立を実現するために、より資格が武器になるのです。
資格を取得することは、将来のビジョンの可能性を広げてくれます。
また、資格を取得するために勉強した時間も、自信と力になります。
あなた自身の生活や人生を豊かにするためにも、「勉強する・知見を広げる」というのはすごく重要な要素になります。
無理だと諦めず、ぜひ人気の職種に挑戦してください。
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