派遣の顔合わせ(職場見学)って何するの?聞かれる質問やベストな服装
派遣会社に登録して無事に書類選考も通過し、担当から日程調整して”顔合わせ”の日時を伝えられた。
「顔合わせってなに?」
「何を聞かれるの?」
「どんなことするの?」
色々な疑問が湧いてくることでしょう。
就業前に派遣先企業に行って事前面談するとなると「何を聞かれるのか?」「どんなことをするのか?」分かってないと不安だし、緊張もしますが、事前に派遣会社で行われる顔合わせについて理解し、ポイントを押さえておけば、当日の緊張度もかなり違ってきますし、トラブルなく顔合わせを成功させる事ができます。
ここでは、派遣の顔合わせ(※派遣会社によっては職場見学、会社訪問、企業面談と呼ばれています)について、具体的な流れや成功するためのポイント、また失敗しない為の注意点についてまとめたので、希望している企業でちゃんと採用されるためにも参考にして下さい。
目次
派遣の顔合わせとは?
顔合わせとは、登録した派遣会社を通して
- 「あなた」
- 「派遣会社の担当者」
- 「派遣先企業の採用担当者」
の三者が一堂に会して行うもので、これから働く派遣先の企業に事前に訪問して、双方が顔を合わせることを目的としており、顔合わせ当日は、登録している人材派遣会社の営業担当と一緒に派遣先企業へ出向いて行われます。
顔合わせの目的は、派遣会社の担当による簡単にあなたの紹介と、就業予定の派遣先の担当者から、業務に関する説明と、職場見学を主な目的としています。
派遣先企業は、事前に派遣会社から「適応な人材である」と紹介を受けた上で顔合わせに臨んでいるので、顔合わせになった時点で「それ相応の問題が無ければ、その派遣スタッフは雇用される」となっていますす。
ですが、実際は面接に近い顔合わせになっている事例が大半で、単なる派遣先のお偉いさんと顔合わせと職場見学くらいかと思っていたら、就職試験のように何人もの面接官が座っていて、色々なことを質問されて緊張したという声もよく耳にします。
派遣は事前面接、採用面接は禁止されている
派遣の顔合わせは面接に近いものと捉えられていますが、「労働者派遣法」によると『派遣先企業による派遣スタッフの事前面接は禁止』されています。(※派遣期間後に、直接雇用を目的としている紹介予定派遣は除く)
法律上、派遣の面接が禁止されていることから、面接ではなく、あくまで「顔合わせ」という名目で行われており、
「職場見学、会社見学」
「会社訪問」
「企業面談」
という言い方をしている派遣会社もあります。
派遣法で採用面接が禁止されているので、新卒採用のような手厳しい質問をされたり、自己PRを3分させられたり、というような事はそれほどありません。
ですが、この顔合わせ後に採用の可否が決定するので、しっかりした姿勢で臨む必要があるのです。
派遣元が、その人の能力は把握し、マッチングしているので、顔合わせになった時点で、「それ相応の問題が無ければ雇用される」となってはいますが、「顔合わせ=100%採用」とはならないので、注意が必要です。
派遣スタッフを受け入れる企業も、当然ですが、本人の仕事に対するやる気や、過去の経験・スキル、コミュニケーション力(うちで採用して大丈夫か?)を、判断した上で採用を決定するので、顔合わせ後に不採用になるというケースも実際にあるのです。
これは、実際に直接会って話してみて「うちが欲しい人材とは違っている」と判断された場合に不採用にされてしまうのは、採用する側の立場になって考えれば、ある意味当然なのです。
派遣の顔合わせ(職場見学)でよく聞かれる質問は?
派遣先の企業との顔合わせでは、実際にどんな質問をされるのでしょうか?
よく聞かれる質問について10項目ほど紹介させていただきます。
よく聞かれること
- 今までの経歴、仕事経験。過去にどんな仕事をしてきたか?
- 自分が得意とする分野の仕事は?
- 会社がお願いする業務について対応可能か?
- 電話対応(法人、個人)はできるか?
- PC業務に関して。例:Officeソフト(Excel、Word)などのツールの使用など
- 残業はできるか?どの程度なら可能か?
- 勤務地までの通勤時間や交通手段に関して。電車?車?
- 短期契約の場合、長期に延長が可能か?
- 遅刻、早退、欠勤についての確認
- 女性が多い職場でも大丈夫か?
などが、派遣先との面談でよく聞かれることになります。
中でも事務職では特に
事務・オフィスワークで必ず聞かれること
- 過去の職歴
- PC操作に関するスキル
- 電話対応
この3つはどの面談でも必ず聞かれることがほとんどです。
なので、少なくともこの3つはしっかり答えられるように答えを準備しておくと良いでしょう。
また、原則として収集してはいけない個人情報を聞かれることも時にはあります。
- 妊娠・出産の予定はあるか?
- 年齢、結婚してるか?
- 家族構成は?家族の職業は?
など、仕事には関係のないプライバシーな個人情報に関する質問もされたという声もあります。
このような項目は、本来であれば確認はしてはいけないのですが、、、少し込み入った質問をされる可能性も想定しておきましょう。
興味本位で聞いてくる採用担当者もいるかもしれませんが、企業からすれば新しく人材を入れるのですから、どんな人物なのかは把握しておきたいところが多いのでしょう。
ですので、時には「深く込み入った質問もされる」と想定しておくことが大切です。
派遣先との面談で聞いてはいけないことは?
こんな逆質問は禁止
- 時給アップは可能でしょうか?
- 職場の人間関係って良いんですか?
- クレームの電話って多いんですか?
- 残業は断れる空気ですか?体育会系の会社じゃないですよね?
こんな質問はNGです。
時給は派遣先と派遣元が決めることですし、人間関係についても「良いですよ」としか答えようがありませんからね。
要らんことばかり聞いて、不採用にならないように注意したいところですね。
ただ、顔合わせの場は、派遣先企業の仕事に対して疑問に思っていることを直接答えていただけるチャンスなので、疑問に思うことはその場で確認しておくことが大切です。
ですが、『それはこの場で聞いてはいけないでしょ!』ということを聞いてしまう人も多いので注意しておきたいところです。
企業を訪問できるせっかくの機会なので、聞けることはその場で聞いて解決し、社内の雰囲気なども併せてチェックしておくようにしましょう。
いよいよ当日!顔合わせの1日の流れ
顔合わせ当日の1日の流れ
① 派遣先企業の最寄り駅や派遣会社の近くで、派遣会社の担当者と待ち合わせ
↓
② 営業担当のスタッフと派遣先企業に出向く
(事前にカフェ等で、顔合わせについての説明、練習させてくれる方もいます)
↓
③ 派遣先企業にて、派遣会社の担当者同席の下、20分~30分程度の顔合わせ
↓
④ 採用の合否は、顔合わせ終了後、その場で伝えられたリ、数時間~数日で採用の連絡が来ます。
待ち合わせ場所にもよりますが、派遣会社の営業担当者が派遣先企業まで連れていってくれるので、道に迷う心配もありませんし、顔合わせの時も困った時に心強い存在になります。
担当者によっては、事前に自己紹介等の練習をしてくれることもありますが、最近は顔合わせに関しての「シュミレーションビデオ」もあったりするので、どんなことをやるのか?事前にビデオで確認できる派遣会社もあります。
顔合わせの面接の後に応募を辞退することはできる?
派遣先の企業の方とお仕事について話をしたけど、「思っていた内容と違っていた」「どうしても雰囲気が合わないと感じた」「仕事内容・条件面に納得がいかなかった」という場合は、応募を辞退することも可能です。
実際に職場を見学してみて、「本当にやっていけるかな?」等と不安に思ったのであれば、派遣会社の担当に素直に話しましょう。
条件面での相違点があれば、再度、担当者から交渉してもらう事も可能です。
ただ、何度も何度も辞退してばかりだと、派遣会社からあまり良いイメージを持ってもらえなくなってしまい、紹介されにくくなってしまうこともあるので、自分の希望はきちんと伝え、条件に合った求人を紹介してもらえるようにしましょう。
派遣の顔合わせを成功させるポイント
① 派遣の顔合わせ・面談の自己紹介で好印象を与えるには?
顔合わせの際は、あなた自身の自己紹介で始まることがほとんどですが、必要以上に緊張する必要はありません。
自己紹介を伝える上で、特に重要となるのが以下の3点で
- フルネームを述べる
- 職務経歴と過去の仕事内容を正確に伝える
- 仕事への意気込みを分かりやすくまとめて伝える
この3つをしっかり押さえて、1分くらいで簡潔に話をできるようにしておきましょう。
何か聞きたい事があれば、後から「何か質問はありますか?」と、聞いてもらえるので、その際は要点をまとめて話すことを心掛けて下さい。
② 派遣の顔合わせはどんな服装や髪形で行けばいい?
顔合わせに行く時に気になるのが、当日着ていく服装や髪型です。
服装に関してですが、1番高評価なのは、やはりスーツスタイルです。
実際、派遣会社の担当者から「顔合わせの際はスーツ着用でお願いします」と言われる方が圧倒的に多いです。
これから働く会社に伺う事になるので、基本的にはきちんとした格好で行く必要があります。
また、指示がない場合は、オフィスカジュアルでも構いませんが、ビジネススタイル(男女共スーツ着用)が無難です。
ただ、オフィスカジュアルOKと指示されていても、サンダルはNGですし、派手なネイルやピアスも厳禁です。
また、髪型も気を抜けません。
男女共、地味な髪の色に戻し、女性は肩につくような髪は「低い位置で一つに結び」にしていくのが理想です。
ただ、髪形にこだわりを持っている方も沢山いるので、例えば「どうしても金髪は譲れない」という事情があるならば、派遣会社の担当者と相談して決めましょう。
③ 「何か質問はありますか?」と聞かれることを想定しておこう
顔合わせの際は「最後に何か質問はありますか?」と聞かれることがあります。
実はここも重要なポイントで、具体的な質問を返すことやが、プラス評価として捉えられる事もあるのです。
何も質問をしないで「えーっと、う~ん」と、モゴモゴ黙っていると「うちの会社に興味ないのかな?」と思われてしまう可能性もあるのです。
- 業務内容について詳しく聞く
- 前任者はいるのか?
- 引継ぎ期間はどのくらいあるのか?
- 同じ業務をする人は何人程いるのか?
この時の質問のポイントは「具体的」で「意図がある」質問がベストです。
このような質問をすると「うちの会社・仕事に興味を持ってくれているな」と思ってもらえて、やる気を伝えることが出来るのです。
実際、私も過去に営業担当から派遣先に向かう途中に「どんなことでも質問をした方が印象が良い」と言われたことがあります。
ただ、それまでにしっかり話ができていて、特に質問が無いのであれば、「本日はお忙しい中、時間を割いていただきありがとうございました。聞きたい事は全てお話していただけたので大丈夫です。」と、本日のお礼と質問が無いという旨を簡潔に伝えましょう。
顔合わせで不採用になる確率は?
事前に派遣元がスキルや経験を加味し、マッチングしてくれているので、『顔合わせで落ちるなんてそうそう無い』と思うかもしれませんが、実際に不採用になるケースもあります。
落ちる確率は決して高くはありませんが、ゼロではありません。
もしも不採用になった場合は、失敗を繰り返さない為にも、担当からフィードバックをもらいましょう。
ただ、採用の合否を決定しているのは派遣先企業です。
なので、落とされた正式な理由は、派遣会社の担当者には分かりませんが、『どこがいけなかったのか?』くらいは、何らかのフィードバックはもらうことができます。
また、あまりにも顔合わせ(職場見学)までいって落とされているなら、求人を紹介してもらっている派遣会社やその担当があまり良くないかもしれません。
マッチング率が低い派遣会社に登録すると、何回も落とされることになるので、なるべく評判の良い派遣会社に登録してお仕事を紹介してもらううようにしましょう。
派遣の顔合わせの心構え
派遣先の企業との顔合わせは、同行している営業担当者が代わりに喋ってくれることもありますが、基本的にはすべてあなたが質問に答える必要があります。
答えにくい質問や、難しい質問をされた場合は、営業担当者が間に入って答えてくれることもありますが、基本的にはあなたと派遣先の担当者とのやり取りになります。
「ちゃんと答えられるかな?」と不安に思う方もいるでしょう。
しかし、基本的には「過去の職歴や、仕事内容、経験、能力、資格などから、それが御社でどのように役に立てるのか?」を的確に伝えて、スキルが適した人材で、この人なら問題ないとなれば採用が決まるので、それほど気負わずに望んでください。
人材補填で「すぐにでも働いてくれる人が欲しい」と考えている企業も多いです。
なので、顔合わせ後、その場で即採用が決まり、「いつから来れるか?」「今週〇曜日から、〇日から出勤できるか?」を決めるだけで、30分くらいであっさり終わるケースも多いです。
派遣会社が、その派遣先の仕事に必要なスキルがある人材をマッチングして紹介しているので、100%ではないものの『顔合わせ=採用』となる確率も高いので、気負わずに臨んでください。