派遣社員は社会保険に加入しなくちゃいけないの?

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夫の扶養範囲内で働こうと思っていたけど、派遣社員として働くとなると社会保険に加入しなくてはいけないという話を聞いて「あれ?」と思っている方。

派遣会社から社会保険の説明を受けたけど、「その条件を満たせないかも?」と不安に思っている方。

 

「社会保険って加入を断ることはできるのでしょうか?」

 

お金に関わることなので、きちんと理解しておきたいですよね。

「社会保険とは何か?」
「派遣社員は社会保険への加入が必須なのか?(断れないの!?)」
「加入するとどんなメリット、デメリットがあるのか?」

など、様々な疑問を解決します。

社会保険とは?よく分かっていない方の為にかんたんに説明します!

社会保険とは

  1. 健康保険
  2. 厚生年金保険
  3. 介護保険
  4. 雇用保険
  5. 労災保険

の、5つの公的保険の総称です。

生活におけるリスクに備え、何かあった時でも最低限の生活が出来るように加入する「社会保障制度」のことを示しており、これらの保険料は給与天引きされ、支払うことが義務になっています。

派遣社員も社会保険に加入しなくちゃいけないの?

「給与から〇万円も天引きされてるけど、これって断れないの?」と不満、疑問に感じている方も沢山いらっしゃるかと思いますが、派遣社員も一般労働者と同じように社会保険に加入しなくてはなりません。

派遣の登録元である派遣会社が、社会保険に加入している事業所である(適用事業所)限り、そこで働く従業員は、誰でも社会保険の被保険者になるのが原則です。

ただし、加入の為にはいくつか条件があるので、下記で詳しく説明させていただきます。

社会保険の加入条件に関して

派遣社員が社会保険に加入するには、いくつかの条件があるので、保険の種類ごとに加入条件を解説します。

健康保険の加入条件

  • 1週間の所定労働時間通常が、労働者(主に正社員)の、4分の3以上であること
  • 雇用契約期間が2カ月を超える、もしくは2カ月を超えることが見込まれている
  • 75歳未満であること

厚生年金保険の加入条件

  • 1週間の所定労働時間通常が、労働者(主に正社員)の、4分の3以上であること
  • 雇用契約期間が2カ月を超える、もしくは2カ月を超えることが見込まれている
  • 70歳未満であること

介護保険の加入条件

  • 1週間の所定労働時間通常が、労働者(主に正社員)の、4分の3以上であること
  • 雇用契約期間が2カ月を超える、もしくは2カ月を超えることが見込まれている
  • 40歳以上65歳未満であること

雇用保険の加入条件

  • 1週間の所定労働時間通常が、20時間以上
  • 雇用契約期間が31日以上
  • 65歳未満であること

労災保険の加入条件

  • 就業した時点から自動的に適用開始

以上のように、社会保険も種類によって加入条件が異なります。

特に、派遣社員の場合は個人個人で契約に差があるので、社会保険の加入条件を満たすか否かの確認はきちんと行う必要があります。

社会保険の適用範囲が2016年10月1日から変更になるのをご存知ですか?

2016年10月1日より、法改正によって健康保険、厚生年金保険、介護保険の適用が拡大されます。

  • 1週間の労働時間が20時間以上
  • 月額賃金が「88,000円以上(年収106万円以上)」
  • 1年以上の契約期間が見込まれていること
  • 学生でないこと
  • 厚生年金保険の被保険者が500人以上の企業で就業すること

2016年10月1日以降は、これらの条件を全て満たす人は、必ず社会保険に加入しなくてはならないということになります。

派遣社員として働く場合は、派遣会社が雇用元になるので、派遣会社の社会保険に加入することになるのです。

一番注意が必要なのは「月額賃金」の項目です。

1か月の賃金で評価される事になるので「年収106万円未満」にするために、年の後半で給与を少なくする等、調整が不可能になります。

また、国内大手の派遣会社は「厚生年金保険の被保険者が500人以上の企業で就業すること」という条件も満たしている企業がほとんどなので、この法改正によって、25万人~30万人の人が新たに社会保険に加入することになると言われています。

既に、派遣社員として働いている人も、これから人材派遣の仕事を検討している人も、自分がこの条件に当てはまるのかどうか!?確認しておく必要があります。

社会保険への加入は断ることは出来る?

社会保険って高いので、断れるなら断りたいという人も多いでしょうが、上記の条件を満たしている派遣社員は、社会保険への加入を断ることは出来ません。

「手取り額を減らしたくない」
「同じ派遣会社で長く働くか不透明」
「夫の扶養内で働きたい」

ですから、上記に挙げているような理由で、社会保険への加入を避けたい場合には、これらの条件を全て満たさないように調整する必要があるのです。

派遣社員が社会保険に加入するメリット、デメリットは?

適用範囲が変わることで、今後、社会保険に加入する派遣社員は増加すると見込まれていますが、加入に関してのメリットやデメリットには何が挙げられるのでしょうか?

【社会保険に加入するメリット】

  • 国民健康保険と比較して、保険料が約半分で済む(半分は会社負担)
  • 傷病手当や出産手当金制度を利用できる
  • 厚生年金保険料を納めておけば、老後の年金受給額が増加する
  • 雇用保険に加入しておくことで、仕事を辞めた後、失業保険を受給できる

【派遣が社会保険に加入するデメリット】

  • 配偶者の扶養から外れる為、元々負担していなかった保険料を支払う必要がある
  • 上記に伴って、保険料が給与天引きされる為、手取り額が減少する

 

このように、派遣社員が社会保険に加入するということは、配偶者の扶養を外れることになる人にとっては、手取り額が減少するのでデメリットを感じる部分もあるのが事実です。

ですが、社会保険への加入は長い目で見れば年金額の増加など、大きなメリットがあるのも事実です。

保険料を給与天引きで支払う分、恩恵を受けられるようになるので、支払いの部分だけにフォーカスせず、良い点についてもフォーカスできるような考え方や物事の見方を持つことが大切です。