【派遣会社の乗り換え】職場を変えずに派遣元を変えることはできる?
派遣社員として働いていると、派遣先企業で他社から派遣されているスタッフと仕事を共にすることがよくあります。
しかし、色々と情報共有していく中で、「あれ!?この人と同じ仕事しているのに私より時給が高い。なんで?」という場面も出てきます。
このように、例えば「A派遣会社」と「B派遣会社」で、時給額が異なるケースは珍しいことではありません。
ですが、事実を知ってしまうと、なんだか自分だけが損している気分になりますよね。
「このままこの派遣会社に所属し続けて良いのだろうか?」という疑問が生じて、他の派遣会社への乗り換えが頭の隅によぎるようになります。
しかし、『派遣先の職場はそのままで、派遣元だけを変えること』は実際に可能なのでしょうか?
「派遣法的に、それって違法なんじゃないの?」と心配される方も多いですが、法律では禁止されていないので派遣会社の移籍は可能なものの、スムーズにいくとは限りません。
この記事では、派遣元の派遣会社を変えて、同じ派遣先で働き続ける方法をご紹介していきます。
目次
派遣会社の乗り換え・移籍は法律で禁止されていない
派遣スタッフが、仕事(職場)はそのままで、派遣会社だけを変えることは法的には何ら問題ありません。
派遣法には抵触しないので、契約更新しない旨を伝えて、新たに別の派遣会社と正しく契約すれば、損害賠償などの訴えられるようなトラブル・心配は一切ないでしょう。
実際、派遣スタッフによる派遣元の切り替えはよくあることです。
ただし、注意点としては、派遣元との契約書に「派遣期間満了後〇か月以内に、別の派遣会社から同じ派遣先に派遣されることを禁じる」というような内容が契約書に書かれている場合もあることです。
雇用契約を違反して派遣元が損害を被った場合は、損害賠償などの請求も可能になるでしょうが、よほどのことが無い限り、このような事態には遭遇しないでしょう。
ですが、だからといってわざわざトラブルになるような辞め方は、人としても社会人としてもするべきではありません。
乗り換えを検討している方は、あくまで穏便に、今の派遣元と揉めることなく新しい派遣会社に移籍しましょう。
派遣会社を変えてまで、派遣スタッフが移籍したい理由
派遣スタッフが、派遣会社だけを変えたい理由には、
移籍・乗り換えの理由
- 派遣の3年ルールで同じ職場で働き続けることができないから
- 同じ仕事をしているのに、他社から派遣された人よりも、時給や交通費支給・福利厚生などの条件が悪い
- 営業担当からのフォローがない、対応が悪い、雑
- 派遣先での業務以外に、派遣元への報告業務など煩わしい作業が多い
- 派遣元の営業時間が9時~17時で、緊急時の連絡が取りづらい
など、派遣元に対する不満が根源にあります。
実際に今働いている派遣元の担当者と、密な信頼関係が構築できていれば、昇給やその他条件の交渉の余地も残されているでしょう。
ですが、担当者からの細やかなフォローが望めない環境の場合は、乗り換えの方が得策と言えます。
派遣会社を乗り換える・移籍するデメリットは?
派遣会社の乗り換えは、同条件もしくは、今よりも高い条件で仕事ができる大きなメリットがあります。
ですが、あくまで「上手く物事が進めば」の話です。
派遣先の職場は変えずに、派遣元だけを乗り越えるというのは、そう簡単ではありません。
乗り換え・移籍には、まずは派遣先の職場責任者に相談し、派遣先企業の全面的な協力を得られる確証を得ることが重要なポイントとなります。
水面下での根回しに抜かりがあると、様々なデメリットに遭遇しかねません。
デメリット
- 派遣会社を乗り換えたあと、別の派遣先を紹介されてしまう可能性がないとは限らない
- 派遣元を変えたことで、そこでの実績がゼロからのスタートになり、担当者との信頼関係もまたゼロからのスタート…。必ずしも雇用条件のアップにつながるとは限らない
- 派遣元の新しい担当者が仕事がデキる人とは限らない
など、リスクもしっかり把握しておかなければなりません。
労働派遣法では、『派遣先は労働者の特定をしてはいけない』という規定があります。
なので、新しい派遣元に対し、派遣先から「○○さんを紹介して欲しい」と指名することは、本来はできないのです。
派遣先にとってリスキーなことですので、進んで協力してくれるとは考えにくいですが、本当にその企業にとって必要な人材であれば、協力は得られます。
わたしも実際に同じような経験がありますが、水面下での相談・交渉能力の有無も乗り換えの鍵となってきます。
派遣先を変えずに派遣元を変えたいなら、契約更新のタイミングがベスト
今の派遣元は辞めたい。だけど同じ派遣先で働きたい
『派遣先を変えずに派遣元を変えたい』と思っているなら、契約期間満了した契約更新のタイミングで、契約更新せずに終了することが最適です。
ただし、同じ派遣先の職場で働こうと思っているなら、派遣先の企業にすぐに雇用契約を結んでもらえるかどうかの了承を取っておくことが前提です。
派遣先の職場の責任者に打診し、OKが貰えたなら、契約期間満了と同時に別の派遣会社から仕事を紹介してもらうようにしましょう。
移籍する時の注意点としては、『契約期間中での途中退職はしないこと』です。
「B社の方が時給高いから、契約期間途中だけどA社は辞めて、B社に乗り換えよう」というような甘い考えは通用しません。
何かしら理由があれば別かもしれませんが、普通に考えて、契約期間内に途中で辞めてしまった人間を、理由もなく同じ派遣先が取る訳がありません。
契約期間中の移籍は、「派遣元、新しい派遣会社、派遣先企業」すべてに迷惑がかかる行為になります。
まずは、派遣先の職場の責任者に乗り換えたい旨を相談し、了承を得られれば乗り換えを検討するようにしましょう。
乗り換えにおすすめの派遣会社は、取引企業数の多い大手が最適
派遣社員を募集している多くの企業は、『A社、B社、C社と複数の派遣会社と契約して求人を募集』しています。
このことからも、「場合によっては乗り換えも検討したい」と思っているなら、取引企業数の多い大手派遣会社に登録しておくようにしましょう。
取引企業数の少ない小規模の派遣会社で、いくつも求人を探しても、今と同じ職場を探すのは難しいです。
だからこそ、求人数が多く多数の企業と契約している派遣会社に登録しておくことが、派遣会社をうまく乗り換えるポイントになります。
乗り換えを検討する方にとくにおすすめの派遣会社は、「スタッフサービス」と「パーソルテンプスタッフ」の2社です。
スタッフサービスは、「取引先件数46,489件(2018/03)」「登録拠点数170以上」と圧倒的!全国対応なので、登録拠点が近くにあるのは大きなメリットです。※来社しなくても、WEBからの登録でお仕事の紹介が可能です。
また、テンプスタッフも「取引企業16,000社以上」「常時25,000件以上の求人を掲載」「登録拠点数400以上」と、多数の企業と取引をしています。
スタッフサービス | テンプスタッフ | |
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特徴 | 事務の派遣に強い。未経験OK多数 | 業種カバー率100%!高時給の案件多数 |
取引企業 取引先件数 |
46,489件 (取引先件数) |
16,000社以上 (取引企業) |
総求人数 | 約177,000件 | 約51,000件 |
紹介予定派遣 | 約12,000件 | 約5,400件 |
公式 | 公式サイトはこちら | 公式サイトはこちら |
両社の実績から見ても、スタッフサービスやテンプスタッフなどの大手に登録しておけば、同じ職場の求人も見つかりやすいと言えます。
移籍を考えているなら、まずは大手で取引している企業数が多い派遣会社を選ぶようにしましょう。