週3日勤務は実はデメリットばかりの悲惨な実態
結婚して仕事を辞めた女性や、子育てが一段落したお母さんなど、そろそろ働き始めようかなと思っている女性の中には、フルタイムではなく週3日や、週4日の仕事を探している人も多いのではないでしょうか?
確かに、週休4日にして、週に3日だけ外で働くのは、家庭と仕事の両立するのに理想的な割合のように思えます。
しかし、週3日勤務は実はデメリットが多く、問題点を把握しないままお仕事を始めると、悲惨な未来が待っているかもしれません。
ここでは、楽そうだし、何となく良く思える週3勤務のデメリットについて解説します。
目次
週3日勤務の実態とデメリット
週3勤務はフルタイム組との関係が上手くいかない
週3勤務の1番のデメリットは、会社内の関係性にあります。
実際に、私が過去に働いていた職場もそうだったんですが、例えば、雇用形態が同じ派遣やパートだったとしても、週に数回しか出勤しない人と、フルタイムで働いている人では、お互いが信頼関係や人関係性を築いていくのがもの凄く難しいです。
基本的に会社というのは、勤務時間が長ければ長くなるほど、仕事の習得も早くなりますし、任される仕事内容も多くなります。
また、フルタイムで働く人は、お互いがより長い時間一緒に仕事をしているので、どんどん仲良くなり、それが仕事のやりやすさにも影響してきます。
ですが、週3しか勤務しない人とは次第にフルタイムで働く人と仕事に対する温度差が出てきます。
例えば、週3勤務の派遣社員がミスをして、それが翌日に発覚するとします。
すると、週3勤務の本人が出勤する日ではない場合、フルタイム組がその尻拭いをしなくてはならない事もあり、自然と不満が溜まって壁ができてしまうのです。
人間関係が上手くいかないとストレスが溜まりますし、仕事に行く事自体が辛くなってしまのです。
雇用が不安定。派遣切りの対象になりやすい
週3勤務の人は、フルタイムで働く派遣に比べて雇用がとても不安定です。
考えてみて下さい。
経費削減や人件費削減で、人員削減をしなくてはならなくなった場合、誰からクビを切ると思いますか?
普通に考えれば、間違いなく勤務時間が短い人から派遣切りをしていくのが1番効率的です。
フルタイムで働いている人達に比べて、週3勤務の人はこなしている仕事の量が少ないので、首切り対象になりやすいデメリットがあります。
最悪、クビにはならなかったとしても、「勤務日数を減らして欲しい」と打診を受ける可能性も高く、はっきりとした収入の目安ができないことに悩む人も多いのです。
雑務・雑用ばかり任せられる
週3勤務の場合、フルタイム組と比較すると、任せてもらう仕事内容が少なくなりますし、当たり前ですが責任ある仕事を任せてもらえることは皆無です。
雑務や雑用など、誰でもできる仕事を任されるという事に対し、メリットだと感じる人もいるでしょうが、仕事に対してやりがいを持つことはできないので、最初は「楽で良いな」と思っていても、次第に仕事に対する意欲やモチベーションは限りなくゼロになるので、長期的な視点で考えればマイナス要素しかありません。
正社員になるまでの1,2カ月の空白期間だけと割り切っているなら、これでも構いませんが、ある程度の期間は派遣の仕事を続けようと思っているなら、このような働き方はおすすめしません。
やりがいを持てない状態の中で仕事を続けるって、たとえ3カ月でも辛いですよ。
基本的に社員でなく派遣を採用するというのは「必要な時に必要な場所に人材を採用したい」というスポット的な要素を含んでいますが、それが週3勤務となると顕著に表れるようになり、雇う側からすれば「人手が足りない時に手伝ってもらえる便利な存在」でしかありません。
急な休みを取りにくい
週3日の勤務の人は、休みが取りにくいのもデメリットの1つです。
例えば、業務の忙しさに合わせてシフトが組まれている場合、週3勤務の人はその忙しい日に出勤しないと意味がないので、忙しい日に休むならいらないとなってしまうリスクがあるのです。
フルタイムで働く人であれば、平日休みが欲しい場合、申請すれば快く受け入れてもらえますが、週2回、週3回の人の場合はそうはいきません。
「週3日だけしか出勤していなのに、どうして更に休む訳?」「他の休みの日に済ませられるんじゃないの!?」と思われてしまうからです。
夏休みやお盆休みなどの企業の決まった休日以外は、週3勤務の人は休みを申請しにくい・できない事がほとんどで、そう簡単に休みが欲しいと言い出せる雰囲気ではありません。
実は、扶養範囲内で働く事が難しい
週3日勤務を希望する人は「夫の扶養範囲内で働きたい」という希望の人も多いでしょう。
しかし、それは週3勤務でも厳しいケースがあるのです。
例えば、時給1,000円で、1日7時間、週3勤務を1年間続けた場合、
「1,000円×7時間×3回=21,000円」
となり、1週間では21,000円の稼ぎになります。
それを4週間で1カ月と仮定し、12カ月分を計算すると、
「21,000円×4週間×12カ月=1,008,000円」
となり、1年間で1,008,000円の給与を得る事になります。
一般的に扶養の範囲内で働くとなると103万円の壁があると言われていますが、この計算では少しでも残業があると103万円は簡単に超えてしまうのです。
103万円を超えてしまうからという理由で、年末に勤務時間を調整して減らすのは、忙しい時期に更にフルタイム組からの反感を買う事に繋がるので、悩む人も多いのです。
一時保育に預ける場合は収入と支出の採算が合わない
子どもがどこかに預けられる年齢になったら、家計を助ける意味でも、自分の息抜きの為にも、外に出て働こうとする女性が増えているように、週3日の勤務を希望する人には、子育て中の女性が沢山いらっしゃることと思います。
保育園に預けれるならそれほど問題はありませんが、都心部では待機児童の問題が露呈しているので、保育園に預けられないお母さん方も非常に多いです。
保育園や幼稚園、実親に預けれない、だけど働きたいという場合に利用するのが一時保育です。
一時保育の料金は、地域や時間によって異なりますが、1日3,000円~5,000円が相場です。
仮に、子どもを1日預けるのに4,000円かかったとすると、時給1,000円で1日7時間働いた場合、差し引きすると3,000円しかプラスになりません。
7,000円稼いだとしても、一時保育を利用する人は日給3,000円にしかならないのです。
しかも、子どもを預ける為の準備や送り迎えにも時間がかかるようになりますし、働きに出るようになって忙しくなり、夕飯はお惣菜を買って済ませるようになってしまうと、食費が余計かかるようになってしまいます。
色々と負担が増えるので、家計全体で考えるとプラスマイナスゼロになってしまうなど、何の為に働いているのか分からなくなってしまうのです。
子どもにもストレスがかかってしまう
派遣の週3日勤務は、働くママだけではなく、子どもにも負担がかかってくる事を忘れてはいけません。
週3勤務の人が会社で肩見の狭い思いをするように、週3回だけ保育所に預けられる子どもも同じ様な思いをする事になるのです。
「子ども同士だから大丈夫!」「まだ小さいから大丈夫!」と決めつける親もいますが、子どもは環境の変化に敏感です。
それに、最近は待機児童が問題になっているので、希望する保育所に子どもを預けられるとは限りません。
保育士の人数や安全面に対する配慮など、子どもを預けるのに信頼できる施設であるかどうかもきちんと判断しなくてはならないのです。
子どもが危険にさらされるような事はあっては本末転倒です。
週3勤務の問題点やデメリットを踏まえた上で決断を
一見メリットが多いように思える週3日勤務も、問題点やデメリットが沢山あるのがご理解頂けたんじゃないでしょうか。
全部割り切ってできる人なら問題ないかもしれませんが、肩身の狭い思いをしながら働き続けるのって精神的にタフな人じゃないと無理だと思います。
ただ、育児や親の介護など、家庭の都合上フルタイムで働くことが困難という人もいらっしゃるので、そういった方たちにとっては派遣で週2回、週3回働くというのは、アルバイトやパートよりも効率的に稼げるメリットもあります。
良い点と悪い点を踏まえた上で、どのような働き方、シフトが良いかを決めてください。