派遣社員から正社員になる具体的な5つの方法

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厚生労働省の調査によると「派遣社員の内、半数以上の人が正社員として働きたいと思っている」ことが明らかになっています。

しかし、改正された派遣法によって、派遣が正社員となって働くことがより一層難しくなりつつあるので、派遣社員で働いている人は、正社員になるには、自分から何かアクションを起こさなければと危機感を感じている人も多いでしょう。

「今は派遣でも良いけど、将来的には正社員として雇用を希望している。」
「派遣で働いてるけど、できればそこから正社員になりたい!」

というように、派遣社員が→正社員成りするにはどうすればいいのでしょうか?

派遣社員から正社員になるための具体的な方法を5つご紹介します。

派遣社員から正社員になる方法5選

1.積極的に紹介予定派遣を活用する

正社員希望の派遣社員が1番最初に注視するべき項目は「紹介予定派遣」の活用です。

紹介予定派遣を利用すれば、最長でも6カ月間の派遣期間後に、派遣先企業との合意があれば、直接契約を結ぶことが出来るようになります。

しかし、1つ注意点として覚えておかなくてはならないのは、「直接雇用=正社員」ではないこと。

契約社員やアルバイト社員も直接雇用なので、紹介予定派遣を活用すれば必ず正社員になれるというのは間違った情報です。

「じゃあ、紹介予定派遣なんて利用しても意味ないじゃん!」と思う人もいるかもしれませんが、紹介予定派遣から正社員雇用の実績がある企業を確認し、厳選した企業の中から応募すれば正社員登用もされやすいのです。

ですから、紹介予定派遣の求人に応募する際は、事前に派遣会社からの担当者から企業の実績について話を聞いておきましょう。

  • 「紹介予定派遣の求人に応募した人が、派遣期間終了後、直接契約に至っているのか?」
  • 「直接契約に至った人達は、正社員になったのか?契約社員になったのか?」
  • 「どのくらいの割合の人が派遣期間終了後に正社員になったのか?」

等を調べておけば、安心です。

もし質問していく中で、これまでに派遣期間終了後に正社員になった事例が全く無いのであれば、正社員に登用される可能性は限りなく低いと考えられます。

ただ、紹介予定派遣制度を初めて取り入れたという企業も多数あるので、そのような企業に対しては「派遣期間終了後にパートや契約社員ではなく、正職員として採用する気はあるのか?ないのか?」を応募する前に確認しておきましょう。

事前にきちんと情報収集をしておくことで、未経験の職種に派遣から応募して正社員になるという目標にもグンっと近づけます。

2.派遣先で優秀な成績を残し、正社員登用の声をかけてもらう

派遣社員がその派遣先の正社員になるには、実はかなり高いハードルを越えなければなりません。

そもそも企業側はコストを考慮しているからこそ、正社員ではなく派遣社員を雇っているのです。

雇用契約を正社員に変えてもらうのであれば、派遣先企業で優秀な成績を残したり、実績を上げたりして、派遣期間終了後もうちの会社に残っていてもらいたいと思ってもらえる人材にならなければなりません。

実際にはどのように引き抜かれるのか?事例を紹介させていただきます。

派遣から正社員登用された人の具体的な事例

都市銀行の個人営業を担当していた(30代派遣社員女性)は、派遣されて以降、3期連続で優秀な営業成績を収め、会社全体としても常務賞という非常に大きな賞を受賞しました。

正社員の営業担当者でも達成することは難しいノルマを軽々と達成したその女性スタッフは、派遣期間終了前になって支店長から直接、正社員登用の話を頂き、派遣から正社員として採用されたのです。

支店長自ら、人事部にかけあって、その女性派遣社員を正社員に登用出来るように動いてくれたのです。

支店長としても、毎期優秀な成績を残してくれるような優秀な部下は、自分の下で活躍し、支店の成績に貢献してほしいというのが本音です。

このくらい企業に必要とされる人材になれば、派遣から正社員になる道は現実的なものになります。

事例を見ても分かるように、まずは企業に必要とされる人材になっているかどうかが、正社員登用の基準になります。

「正社員になるには35歳以上はダメ、40代は無理とか年齢制限があるんじゃないの?」と考える人もいるかもしれませんが、実績を残せる人であれば年齢は関係なく引き抜いてもらえるので、社員になりたい願望があるなら、その会社に必要な人材になることが最優先です。

3.実務経験を積みつつ必要な資格を取得する

派遣社員から正社員になる為には、職場での経験を積んでそれを自分の強みにするだけでなく、何か資格を取得して客観的な評価を得られるようにしておくことも1つの方法です。

例えば、医療事務の仕事を派遣でやっている場合に、派遣先の企業が「正社員を一人増やしたいから、派遣社員の中から一人を選んで正社員にしよう」となった時のことを想定してみて下さい。

同じ経験を積んできている派遣が社内に何人かいる場合、「無資格」の人と「医療事務の資格保有者」のどちらを選ぶと思いますか?

どちらを選ぶかは言うまでもなく「資格保有者」です。

つまり、その仕事に必要な資格を持っていれば、客観的なプラス評価を受けることができ、選考で有利になるのです。

派遣で働きながらも自分のスキルアップに取り組むことは、正社員になる方法の一つになります。

4.正社員登用の面接対策をしっかり行う

派遣社員から正社員になるかどうか?という時には、どのケースにおいても必ず面接が行われます。

せっかく正社員になるチャンスを掴んでも、この面接で失敗してしまっては、これまでの努力が水の泡。

企業からすると、重要な自社の社員が一人増えるわけですから、それに相応しい人材を採用したいと考えるのが当然です。

これまでいくら派遣社員として実績を残してきたとは言え、この面接できちんと受け答えが出来なくては、正社員への道は閉ざされてしまいます。

その企業で活かせる自分の強みや、今後の課題をしっかり自分の中で整理して、話せるようにしておくことで、自信をもって面接に臨むことが出来るようになります。

派遣社員時代に自分が残した実績の数値や、具体的な成果を確認して頭に入れておくと、面接の時の心のお守りになりますし、面接の対策を行っておくことは、派遣社員から正社員になるチャンスを掴む為の重要事項です。

5.派遣社員から正社員になった前例のある求人を紹介してもらう

いずれは正社員を目指したいけれど、まず派遣社員から…という人は、応募先を検討する時点で出来ることがあります。

それは紹介予定派遣以外の実績として、派遣社員から正社員になった前例のある企業の求人に応募することです。

これまでに派遣スタッフを正社員登用した実績のある会社の方が、正社員になれる可能性は高くなります。

派遣からいきなり正社員とまではいかなくても、派遣社員⇒契約社員⇒正社員と、段階を踏んで正社員になれる場合もあるので、人材派遣会社の担当者に、いずれは正社員になりたいという希望をきちんと伝えておくことも、正社員になる近道になるのです。

直接雇用に切り替わる際は正社員か契約社員を確認しよう【注意】

ただ、派遣先企業から「社員にならないか?」と声をかけてもらって浮かれている方もいるかもしれませんが、契約書にサインするときはしっかり目を通しておく必要があるので注意しておかなければなりません。

元々は「正社員」と言われていたはずなのに、いざ契約しようと契約書をしっかり見てみると「(契約)正社員」という表記があった、というケースもあります。

このような事態にならないためにも、契約同意する前には、紙ベースで契約内容をきちんと提示してもらいましょう。

何か不審なところがあり、上司には相談しにくいことがあるなら、労働監督署に相談するようにしましょう。

派遣から正社員に採用されるのは容易いことではない

派遣社員から正社員になるための方法をいくつか紹介してきましたが、誰でも100%成功するような簡単なものではありません。

社員を希望して派遣で入ったけど、社員登用の枠が少なく、限られた一部の人しか社員になれなかったなど、派遣から正社員になるのが難しいのを実感している人は大勢いることでしょう。

しかし、これまで紹介してきたように、未経験からの派遣でも正社員になれる方法はいくつかあります。

紹介している方法はどれも有益ですが、どれか一つに絞ってしまうのではなく、正社員を目指すのであればそれぞれの方法を常に意識しておくことが重要です。