「客室清掃の仕事って大変?」ホテルや旅館で7年の経験を持つ女性に聞いてみた

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わくわくした気分でホテルに宿泊する時、気持ちよく過ごせるのは、ホテルや旅館が綺麗で清潔に保たれているからこそ。

ホテルの客室は毎日、「客室清掃係」によって快適に保たれています。

誰かの素敵な時間の為に働ける素敵な仕事ですし、ホテルで働けるのは格好いいイメージもありますよね。

20代から上は60代まで、年齢を問わず女性に人気の客室清掃の仕事ですが、

「肉体労働だけど辛くないの?」とか
「給料はどのくらいなんだろう?」

と疑問に思う方も多いと思います。

実際、どの位の部屋数を掃除しているのかも気になりますよね。

この記事では、ホテルや旅館での客室清掃係として7年の経験を持つ40代の女性に、お仕事にまつわる様々な疑問や不安について、インタビューさせていただきました。

これからホテル清掃のお仕事を始めたいと思っている方はぜひ参考にしてください。

ホテルや旅館の客室清掃員の具体的な仕事内容を教えてください

毎日行う仕事について分かりやすくお答えさせていただきますね。

客室清掃員の主な仕事の流れは

・出勤するとその日に担当する部屋割りリストを渡される
・掃除道具を持って、各部屋に向かう
・部屋の換気
・タオルやバスタオル等、アメニティーの交換
・ごみ回収
・バスルーム清掃
・掃除機をかける
・ベッドメイキング

ホテルや旅館によっては、独自の業務が行われる場合もありますが、大まかには上記が主な仕事内容になります。

私もこの仕事を始めたころは、ベッドのシーツを被せるだけで一苦労でしたが、慣れてくると自分なりに清掃しやすい手順を考えられたり、時間を短縮するために工夫が出来るようになってくるので、それほど難しい仕事ではありません。

同じビジネスホテルで働く人は、ほとんどが30代以上の主婦で、5年以上のベテランの人も人も結構います。

客室清掃の仕事は大変ですか?腰痛になりやすい?

大変?と聞かれると、どのように答えたらいいのか難しいですが、「きつくはないけど楽じゃない」ですかね。

客室清掃の仕事をされる方が、皆さん「一番大変」だと声を揃えるのが、「ベッドメイキング」の仕事です。

ベッドメイキングは正確性とスピードが求められる仕事。

一日に何部屋ものシーツを取り換え、綺麗に布団を整える仕事は、全身を使うので、実は体力勝負でもあります。

また、お部屋の清掃の際は、大量のシーツやタオルを運ぶ事もあるので、かなり運動量が必要なのも事実です。

仕事中は中腰になることも多く、膝や腰を酷使する事になるので、腰を痛めて、コルセットをしながら客室清掃の仕事をしている人もいます。

お客さんとの直接の関りがあるわけではないので、接客が苦手な人には特に人気のある仕事ですが、ある程度の体力が必要です。

客室清掃にもノルマがある?

客室清掃員は1日あたり、10~15部屋を担当する事が多いですが、それはいわゆるノルマと一緒。

客室清掃が行われるのは、チェックアウトとチェックインの、限られた数時間しかありません。

その決められた時間内に清掃が終わっていなければ、お客さんをお迎えする事が出来ません。

ですから、チェックアウト時間が10時で、仮にチェックイン時間が14時だとすると、私たちは4時間の間に決められた部屋の清掃を終わらせなくてはなりません。

4時間で15部屋を清掃するとなると、1部屋あたり約15分。

この時間内にきちんと清掃をしなければならない計算になります。

洗面台に髪の毛が一本でも落ちていると、最悪クレームになり兼ねませんから、私たちの仕事には速さだけでなく、正確性も求められます。

全てを達成するのは、楽な作業ではありませんが、他の部屋を清掃していた人が早く終わると手伝ってくれたり、反対に自分が早く終わった場合には、他の部屋を手伝ったりと協力して仕事を進めるなど、他のスタッフと協力が必須です。

仕事は簡単?コツさえ覚えれば大丈夫?

慣れない人がやると、最初は難しいと感じると思いますが、コツさえ覚えればそんなに難しい仕事ではありません。

客室清掃の仕事は、最初は先輩スタッフについてきちんと指導を受けつつ、同時に作業をこなしていくので、3カ月も経てば誰でも一人前になれます。

なのでそこまで心配する必要はありません。

客室清掃員はそれぞれに、自分なりのやり方や清掃のコツを覚えていくので、次第に効率よく作業を進められるようになります。

最初は「次はコレ」「その次はこっち」と、考えながら作業をするので時間がかかりますが、コツさえつかめてしまえば、かなり時間も短縮できるようになります。

客室清掃の時給相場は?

客室清掃の時給は、地域によって大きく異なります。

首都圏エリアであれば、「1200円前後」の時給で働けるホテル(ビジネスホテル・ラブホテル等)が多いですが、地方のホテルや旅館では最低賃金に近い700円から800円位の時給で働かなくてはいけないパートの求人もあります。

また、私は経験したことがありませんが、地方の旅館だと住み込みの求人もありますね。

休みは取りやすい?

客室清掃の仕事は、融通をきかせて働く事ができるので、意外と休みを取りやすい特徴があります。

女性の多い仕事なので、「子どもが熱が出たから保育園お休みするので休みます」とか、急な欠勤も結構あります。

こういうのは、他のスタッフさんもお互い持ちつ持たれつって感じなので、休みには寛容なところが多いです。

ホテルや旅館は、土日祝日、GW、盆休み、正月休みなどの大型連休など、休みの時期に忙しくなる傾向にあるので、繁忙期のお休みは喜ばれはしませんが、事前に休みたい旨を伝えておけば、他の人員で何とか乗り越えられるようにしてもらえるところがほとんどだと思います。

ただ、普段の仕事中は「休憩時間あり」となっていても、休んでいてはその日のノルマが終わらない事もしょっちゅうなので、「休憩時間」という概念はあまりあてには出来ません。

この辺は事前に面接時に確認しておくと良いでしょう。

50~60代のシニアでも働ける仕事なの?

先ほどもお伝えさせていただきましたが、ホテルや旅館の客室清掃は、思ったよりも体力勝負の仕事です。

そうすると50代や60代のシニア世代の人たちは敬遠しがちになってしまいますが、腰を痛めないようにしっかりケアをしながら働けば、良い運動にもなって、活き活きと働く事が出来ます。

実際、客室清掃の求人は「年齢不問」になっている求人も多いですし、私が見た最高齢の方だと70代の女性が働いていた事例もあります。

女性ならではの、人に対する気配りや小さなことにも気が付ける能力は、客室清掃の仕事で活かす事が出来るので、年齢はそこまで心配する必要はありません。

ジムに通っているつもりで、「仕事が運動にもなる」とポジティブにとらえて働いてみてもいいんじゃないでしょうか。

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